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豊浦町川棚・婦女暴行事件 次々に明らかになる新事実  加害者は安倍後援会、市職員も同席 

 下関市豊浦町川棚にある川棚グランドホテルに併設されたバー「マグノリア」で5月に起きた婦女暴行事件を巡って、現場を目撃していた人人や関係者から、さらに具体的な証言が相次いでいる。暴行が今回に限ったことではなく、以前にも被害者Aさんを加害者Yが襲っており、仲間が必死に助けていたこと、それ以前にも何度もマグノリアの女性スタッフたちが同様の扱いを受けていたが、「ライオンズの上物の客」を守るために真相は闇に葬られ、みな泣き寝入りだった事などが浮かび上がっている。
 
 「傍観」で済まぬ林透市議

 事件はようやく検察の手がまわり、刑事事件として裁判に発展する道筋が見えてきた。真相が社会に広く暴露されて以後、怒りの世論は沸騰し、各界各層のなかで大きな話題にされてきた。そのなかで警察、検察も体裁を気にしたのか動き始めたようだ。


 その後明らかになっている事実として、まず第一に事件当日の詳細である。本紙が報道した内容と若干異なる部分や新事実も明らかになってきた。その場にいた人人の詳しい証言によると、事件当日の夜、ライオンズの例会(第2、第4月曜日)を終えてマグノリアにやってきたのは加害者であるT社のY社長、K社のN社長、Y工務店の不動産部門を担当するD社のU、市議会議員の林透、豊浦高校OBでY(豊浦高校同窓会事務局代行)の後輩にあたる下関市職員の5人であった。


 本紙の取材に対して林透は「僕は楽しくお酒を飲んで帰っただけ」と答え、暴行を眺めていた事実はないと必死に否定している。真相はどうだったのか、その場にいた人人に再度尋ねたところ、当日は五人でやってきた男たちを相手するために、店側が被害者のAさんを含む4人の女性スタッフをつけていた。店内の目撃者はその他にもいる。「キスしろ」とYが要求するのを断るなり暴行が始まったというのは、誰もが認める事実のようである。

 汚されたハンカチ… 「せめて買って返せ」の声

 その際、林透は傍観していただけではなく、暴行されているAさんのハンカチを取り上げて、みずからのズボンのなかに手を入れて股間を拭き、Aさんに返却するという意味不明の行動に及んでいる。漏らしたのか何なのか、ファスナーのあたりをビショビショにしていたこと、それを他人のハンカチで拭い、Aさんが返却を断ると、再び「おしっこパッド」のように股間に挟み込んで帰っていったことが語られている。そして後日、そのハンカチを持って再びマグノリアにあらわれ、「Aさんに返してほしい」といって他の店員に預けて行ったことも女性スタッフたちは知っている。


 「申し訳ない…」といって新品のハンカチを買っていくならまだしも、みずからの汚れを拭き取ったハンカチを洗ったのか乾かしただけなのか返しに行く。ちょっと普通の神経では考えられない行動である。Yによる暴行にせよ、この集団の振る舞いそのものが普通ではないことを改めて感じさせるものとなっている。


 また、同席していたのはYがT社で雇っている従業員ではなく、市職員だった。初めてのマグノリアだったようで、女性スタッフたちは名前も知らないが、会話のなかで市職員であることがわかっている。「50歳前後のボテッとした体型」で、Yが以前から豊浦高校同窓会の関係で可愛がっていること、当日は酔って家に帰られないことが話題になり、男たちが「Aが一緒に寝てやれ!」等等、好き勝手なことを叫んでいた。豊浦町から深夜に帰られないほど自宅が離れている人物で、市役所豊浦同窓会グループに属している男。公務員でありながら経営者たちと汚れた交友関係を持ち、暴行されている女性を助けずに傍観していた男として早急に人物を特定し、氏名を公表することが望まれている。裁判に当事者として引っ張り出されることは疑いないが、市民の生命・財産を守る公務員としてその資質を問われなければならない。人事を預かる総務部長が豊浦高校OBだからといって曖昧に済まされる問題ではない。


 Yが所属している豊浦ライオンズクラブや豊浦高校同窓会、林透を推薦している農協をはじめとした諸団体、後援会など関係機関がどのような対応をするのか世間は注目している。Yは安倍後援会の同志会青年局長をしている人物で、安倍事務所がどのような指導をするのかも見過ごすわけにはいかない点となっている。


 さらに、婦女暴行まがいが当たり前になっている「マグ」(豊浦町民の通称)ことマグノリアについては、風営法などの規制の適用外なのか、実態を知っていて黙認してきた小串署には重大な責任がある。最近はダンスホールでも規制流行りなのに、婦女暴行が一つのゲームのようになっている飲み屋に何ら指導が加えられないのはなぜなのか? である。以前はフィリピン人女性がスタッフとして働き、あまりに待遇や扱いがひどいので逃げていった。その後、中国人女性たちをスタッフにしたが、またも男たちが性奴隷のような扱いをするから辞めていった。「従軍慰安婦は存在しなかった」等等と日頃から大威張りで主張している思想の持ち主たちが、戦争もしていないくせに端から慰安婦扱いしていくのだから、安倍派の男たち、具体的には稲村グループの子分たちとは何なのかも考えさせられる点である。


 また店側も従業員を守らずに金づるになる男たちを守るところに経営者の視点がにじみ出ている。そうした対応の一つ一つが今後の評判につながっていかざるを得ない。

 林透市議は有力者か? 5000円で買収される男

 なお、今回の事件について、東京本社のいくつかの週刊誌や日刊紙が安倍派関係者の横暴な振る舞いとしてその一端を紹介している。そのなかで「暴行を傍観していた」林透について「下関市議会副議長の有力者」と紹介していることについて、あまりにも事実と異なるという指摘が方方から上がっている。


 林透といえば、豊浦町の安倍派ボスだった稲村町長の子分として若い頃から可愛がられ、合併以前は町議会議員をしていた。豊浦町民のなかでは「有力者」ではなく、「稲村の子分」「湯玉タクシーのボンボン」と認識している人人がほとんどである。合併直後の市長選では、江島陣営から豊浦町の自民党議員は1人5000円をもらって運動していたことが告発され、そのなかの一人でもあった。「5000円で買収される男」が有力者かどうかである。


 東京から記者がやってきて慣れない地で取材する。その際、「前副議長」という肩書きをもって「有力者」と判断したと見られている。しかし残念ながら今の下関市議会には有力者とか大物と呼ばれるような議員がおらず、副議長ポストになると一年交替のたらい回しで、最大会派の志誠会や公明党に所属していれば誰でもなれるポストである。おかげで数えたらきりがないくらい議場には副議長経験者がいる。林透の次は、豊田町でうどん屋を営んでいる木本暢一が副議長ポストについた。これも市議選の選挙カー公費助成をくすねて処分された経験の持ち主で、副議長だからといって「有力者」とか「大物」と呼べるような代物ではない。


 小物揃いなのに本人たちはいっぱしの大物気取りで、思い上がった挙げ句に働いた婦女暴行である。こうした言動について厳密に処分を加えるか否か、ケジメをつけるかどうかは、安倍派にとってもその面子や評判とかかわって重要な分かれ目とならざるを得ない。野放しにするなら、徹底的に世論で包囲網をつくっていくことが求められている。
 なお、この暴行集団は次期県議選で瓦そば屋の高瀬氏を安倍派代表として担ぎ上げるそうである。

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