2020年もいよいよ師走を迎え、慌ただしく1年が終わろうとしています。今年は新型コロナウイルスの感染拡大に世界中が震撼し、日本社会でも今もって冬場にかけての感染拡大や医療体制の予断を許さない状況が懸念されているところです。ちょうど1年前のこの時期、あるいは年が明けた2020年の幕開けに、まさか世界各地でこれほど疫病が広がり、マスクをしなければ外出できない日々が来ることなど誰が想像できたでしょうか。コロナ禍の取材は対面や移動の制限を伴い、弊社にとってもさまざまな制約のなかで今なにができるのかを試行錯誤しながらの1年となりました。
長周新聞は今年、創刊から65周年を迎えました。戦後10年目を迎えた1955年、山口県下関市で産声を上げた創刊当時の本社は、間口一間の掘立小屋で、電話1台に、交通手段は自転車1台、記者は2人。紙面はタブロイド判、10日刊からの出発でした。商業メディアが例外なく支配勢力の忠実な代弁をつとめているなかで、事の本質を歪めたり、真実を泥土にゆだねてはならないし、いいたいことの一つもいえないがんじがらめの世の中にあって、口に鉄をかまされた馬のようになるのではなく、「いかなる権威に対しても書けない記事は一行もない」言論機関として進んでいくと宣言し、今日までの歩みを重ねてきました。
長周新聞は経営上の浮き袋となるような組織やスポンサーを持ちません。特定の組織やスポンサーに金銭的に依存してしまうと、その瞬間から忖度が始まり、権威に屈服し、ペン先が鈍ってなにも自由に書けなくなってしまうことは、昨今のメディアの現状を見れば歴然としています。政治的、経済的な困難こそあれ、そうした支配に屈服する道を拒み、読者・支持者の皆様から頂く購読料とカンパによって言論活動を成り立たせてきました。潤沢な資金など持ち合わせないが、心は錦であり、いかなる権力や資本からも首輪につながれない――これは書きたいことを自由に書く言論活動の最大の保証でもあります。
誰にも遠慮することなく真理真実を報道し、より豊かな日本社会の実現のために全国津々浦々の人々をつなげ、ジャーナリズムとしての役割を果たしていく――。スタッフ一同、2020年の締めくくりに際して、改めて思いを強くしているところです。最後になりましたが、そんな我々に「もっと有用な記事を発信せよ」「存在感を発揮しろ」と尻を叩いて下さる皆様には、是非とも長周新聞の購読者の拡大、ならびに年末カンパのご協力をお願いいたします。
2020年12月
長周新聞社
※お振込み先
■銀行振込口座
金融機関名:西中国信用金庫
支店名:唐戸支店
口座番号:普通預金 0334342
口座名:長周新聞社 代表者 宇都宮知恵
・郵便振替口座
01540ー0ー11658
いつも勉強させて頂いております。大変些少で恐縮ですが年末カンパに協力させて頂きました。低級で腐った政治は、肉屋を応援する豚のような国民のレベルを反映したもの。先般、朝日のパブリックエディターとかのコラムに、安倍政権を評価する民意への迎合を促すような記述があり愕然としましたが、いったい何なのか。民意とやらが正しかったことがどれほどあるのか。来年も御社の鋭いペンで民意を叱咤されますよう、心から期待しております。