◇浦和
関東ツアーを続けているれいわ新選組山本太郎代表は11日、埼玉県さいたま市浦和区のJR浦和駅西口前で街頭記者会見をおこなった。聴衆から質問や意見を受け、山本代表がれいわ新選組としての政策を示しながら答える形式で進行した。聴衆からは野党共闘に対するれいわ新選組のスタンスや、日米FTA問題、消費税廃止やそのための財源、大学記述式入試や英語民間試験廃止についての意見や質問が飛んだ。意見を述べる場を求める挙手は止まず、終始白熱した論議がくり広げられた。地元を初め全国各地から集まったボランティアスタッフが運営をサポートし、会場が急遽変更になったさいには、多くの聴衆が機材の運搬を買って出る一幕もあった。
浦和駅西口では急きょ会場を変更したが、集まった聴衆が機材や備品の移動を買って出た。開始が遅れても聴衆は増え続け、山本代表に対して意見や質問をぶつけるために積極的に挙手する姿が目立った。
「内閣が“反社会勢力は定義することができない”と閣議決定した。今まで反社会勢力を排除してきた努力はどうなるのかという話だ。桜を見る会に反社会勢力の人たちを呼んでいたことを正当化するために無理矢理閣議決定した。まったくの詭弁で許されることではない」(男性)、「日米FTAを一番心配している。多くの人人が気にしていることだと思う。衆議院で可決してしまったが、これから協議を引き戻す手立てはあるのか」(女性)、「中学3年で3年後には大学受験を控えている。大人の都合で急に民間試験をやめたり、記述問題をやめたりと振り回されてばかりでとても腹が立つ」(女性)などの意見が上がった。
聴衆からの切実な要求や意見に対し山本代表は「しっかりと選挙にコミットして、自分たちの利益のために国会議員に仕事をさせようとする“しっかり者”が経団連を先頭とする大企業たちだ。政治をコントロールすることによって利益を最大限得ることに気付き、実際にそのための運動を続けている。組織票や企業献金で議会に自分たちの代弁者を送り込み多数派になった。それによって好きなように法律を作り、変えることができる。派遣法改定や入管法改定、高度プロフェッショナル制度、消費税増税はすべて経団連の提言に沿って国会が動いている。一方でIMF(国際通貨基金)のデータを見てみると1997年からの20年間で、日本政府の総支出の伸び率は140カ国以上あるなかで最下位だ。日本は世界一人人に投資をしないドケチ国家だ。“この国には資源がない”というのなら、人間を資源にしてそのための投資をするべきだ。投資をしない国がリターンを得られるはずがない。同じ140カ国のなかで名目GDPの伸び率は日本が最下位だ。57・7%の人たちが生活が苦しいといっているが、それは努力の問題ではなく、構造上の問題だ。高等教育を受けたいという人たちが借金をしなければ学べず、世に出るまでに300万円もの借金を背負うのがあたりまえになっている。それだけ多額の借金を背負って安い初任給でどうやって生き、結婚して子どもを育てられるのか。痛みに耐えるのはもう十分だ。こんなことが長く続いても多くの人人にとって良い未来は訪れない。だが、未来の方向性はみなさんの力で変えられる。有権者の3割程度で実現されてきた今の社会を、票を棄てている50%の人たちと緩く繋がることでひっくり返していける」と呼びかけた。
また、「“今の自民党は良くないと思うが、ほかに応援する政党がない”とよくいわれるが、野党が徹底的にたたかう姿勢を見せないといけない。今回可決したFTAでは、採決のさいに議員一人一人が登壇することでだれが賛成・反対したのかが分かる記名投票ではなく、押しボタン式だった。野党の先輩議員方はFTAのような法案がとんでもないものだという問題をあぶり出すことに関しては非常に優秀だ。しかし最終的な局面ではどれだけ体を張れているのかと疑問を抱いている。相手がまともなたたかい方をしてこないなら、同じ土俵ではなくこちらも鬼にならないとだめだ」と主張した。
最後に山本代表は「子どもたちの約7人に1人を貧困にさせ、20年以上もデフレが続いている国など異常だ。消費税は廃止させ、国が経済政策としてみなさんに投資をして生活を底上げしなければ日本経済は再生しない。国がやろうと思えば何だって出来る。みなさんに最大限投資をおこなう政治を実現したい」と訴えた。
街宣を聞いていた埼玉県内に住む40代の男性は「自分は選挙権を得てから、根拠はないが肌感覚から自民党は好きになれなかった。しかし参院選以降山本代表の話をまじめに聞いてみると、現在のいびつな社会構造がはっきりと示されており、それまで現政権に対して感じていたモヤモヤしたものが次から次に解消していった。枝野氏の地元が大宮なので立憲民主党を支持していたが、消費税やFTAなど、大事なときにはっきりとした姿勢を示さない部分が多い。対して山本代表は芸能人として活動を続けていれば食っていけたのにその立場を捨てて声を上げた。自分も決して給料はよくないが、安定して生活していける。しかし、緩やかに昇給しているものの、手取りはまったく増えていない。つまりぬきとられる税金が増えている。賃金が上がらないことについて会社に噛みついたこともあったが、後後になって“会社だけの問題ではないのではないか”と気付いた。昨年、自営業で歯科技工士をしていた友人が脳梗塞で倒れて亡くなった。その友人は定時など関係なく夜遅くまで働いていたため体力的に“もう無理だ”といって自営をやめた。しかし転職して雇われた矢先に倒れた。働いてもうけていても、休まず働かなければならない人は多い。このままではいけないと思い、SNSやLINEで政治にかかわる情報や意見を発信している。友人たちはSNS上では反応しないが、直接会ったときには“見てるよ”といってくれる。政治に興味がない人に、関心を持ってもらいたい。そのきっかけになる場としても全国ツアーのとりくみはいいことだし、一度話を聞けば共感したり納得できる部分があると思う」と話していた。
さいたま市内からボランティアとして参加した女性は「山本代表の存在を知り、“この人なら何か変えてくれるのではないか”という期待があった。しかし自分だけ応援しても一票では足りないと思うといてもたってもいられず、一人でポスター張りを始めた。家族や友人に政治の話をするのも最初は抵抗があったし、一軒一軒回れるようになるまでにはかなり時間もかかった。しかし最近になって県内でポスター張りのボランティアをしている人同士で繋がり、グループを作って活動できるほどコミュニティが広がっている。政治的な話をするのは知り合いのなかではしづらいし、本音を出すまでには時間がかかる。しかし今繋がっている人たちは普段はあうこともなく、バックグラウンドも多様だが、出会った初日から根幹の部分でダイレクトに繋がることが出来る。ポスターを何枚も張れなくても、一軒一軒戸を叩いてたくさんの人と話をし、その後に繋がりを持ったりもできる。今の活動にとてもやりがいを感じている」と語っていた。
◇宇都宮
12日には、栃木県宇都宮市のJR宇都宮駅西口前で街頭記者会見をおこなった。厳しい寒さのなか集まった聴衆からは、大学生が大学の研究費削減問題について、農業者が食の安全への不安について、自営業者が社会保険料に対する疑問についてなど、当事者たちが切実な思いをマイクに乗せた。学校帰りの高校生の姿も目立ち、山本代表が話す消費税廃止によって国民生活を底上げして経済を活性化させるという提案やそのための財源確保、税の役割について真剣に聞き入っていた。
宇都宮駅西口前には、厳しい寒さの中多くの聴衆が集まり、とくに消費税廃止や世間に出回るお金がつくられる仕組みや税本来のあり方についての説明が始まると、学校帰りの高校生たちもデータや資料が映し出されるモニターに釘付けになり、真剣な眼差しで聞き入っていた。
聴衆からは「マスコミがまったく機能していない。国会の動きなどがニュースを通じてまったく私たちに届かなくなっている。掘り下げて知りたいことがとりあげられず、権力にこびて国民の方を向いていない」(女性)、「県内で有機農業をしている。世界各国ではグリホサートなどの農薬の規制が厳しくなったり禁止されているのに、日本では逆に緩くなっている。農薬の規制についてどう考えているか」(男性)、「自宅で雑貨屋を営んでいた。扶養に入るには収入が130万円以下という決まりがあるが、個人事業主の場合は収入ではなく売り上げが基準になる。売り上げから仕入れなどの経費が引かれ収入は減り、さらにその中から社会保険料なども払わなければならなくなる。制度に矛盾を感じている。個人事業主に対してもせめて収入を基準にしてもらえれば不公平感はなくなると思う」(女性)、「国立大学に通っている。国立大学はいつからか国立大学法人なるものに変わってしまい、どんどん予算が減らされている。先生方も自分がやりたい研究ができず、企業のための研究しかできない状況に追い込まれている。教育政策について山本代表は奨学金徳政令を掲げており、とてもありがたいのだが、さらに内容的な部分に深く切り込んだ政策についてどう考えているのか」(男性)など、自身の生活や労働と結びつけた質問が多数上がった。
最後まで残って話を聞いていた男子高校生は「政治がこのままの方向で進めば、自分たちの将来の生活が苦しくなるのではないかと思う。消費税が上がり、さらに19%まで上げるという話さえ出てきている。このままではさらに物価が上がり続け、消費税も上がることで実質賃金で見ればさらに厳しい経済状況に陥る。自分も大学への進学を考えているが、奨学金をもらわなければ行けない。回りの友人もほとんどが奨学金制度を利用することになる。学びたい人に対して高等教育はもっと開かれたものでなければならないと思うが、金銭的なハードルがもうけられ、社会に出ても不利な境遇からのスタートになる。海外ではどんどん大学の改革が進められているのに反して、先進国の日本でこれほど若い世代が金銭面のハンディキャップを課されるのは矛盾していると思う」と話していた。
市内から来た女性は「山本代表が語る内容はYouTubeで何度も見ている。難しいお金の話などもわかりやすく丁寧に話すので、何度も聞くうちに理解できるようになってきた。話だけ聞きたければ動画を見れば分かる。しかし保守的で内向的な人人が多いこの地域で、集まった人たちがどんな思いで質問をするのかを知りたくて来た。普段は政治の話を他人と簡単にすることはできないが、誰もが自分の聞きたいことやいいたいことを交流できるのが醍醐味だと思う。全国ツアーをおこなって動画の配信も続けているので、参加者からの質問も内容がどんどん深まっていると感じる」と話していた。
また同日、れいわ新選組は宇都宮市内でポスター張りをおこなった。専属スタッフに加え、県内各地、他県からもボランティアスタッフが集まり、地域に入って一軒一軒訪ねてポスター掲示を依頼して回った。前日に浦和でおこなわれた街頭記者会見に参加してポスターを預かったものの、一人でポスター張りをするのは勇気もいるしやり方も分からず、宇都宮でのポスター行動に参加した男性もいた。専属スタッフと一般ボランティアでチームを組んで個別訪問した。
この日回った地域は、10月の台風19号の洪水被害によって浸水した家も少なくなかった。雨戸が閉まったまま誰も住んでいない家が多く、道路には川から上がってきた砂が堆積して風が噴けば砂嵐のような状態になる。道の端には使えなくなった家電製品が積み上げられていた。
訪問した家家では、「床上60センチが浸水し、冷蔵庫や室外機、テレビなど家電製品はすべて使えなくなった。一階では生活できないが、2カ月近く経過してもまだ改修工事の順番が回ってこない。保険に入っていたので工事費用くらいはまかなえるかもしれないが、家具などはすべて買い換えなければならなかった」「87歳で一人暮らしをしているが、私がいなくなったらこの家には誰も住まなくなる。工事しなければ一階では生活できないが、いまさらお金をかけて修理する意味がない。”年寄り一人では大変だろう“と、近所の人たちが泥かきをしてくれた。私も被災して3日くらいは張り切って作業をしていたが、体調を崩して入院した」などの声があった。ポスター張りに参加したボランティアスタッフたちは、被災から2カ月が経過しようとしている地域の実態を目の当たりにしながら一軒一軒戸を叩いてポスター掲示を依頼して回った。
二世・三世政治家、自己利益目的の政治家、、、そんな
エゴイストな政治家とは、まったく異なり、全うな政治を市民の手に取りす、そのために投票行動を起こす!
実に、分かりやすく、だれもが決意ひとつで実行できる運動だと思います!
頑張って下さい!というか、頑張りましょう!というが、、、兎に角、一歩でも二歩でも前に進めましょう!
現政権は安倍を筆頭にもはや完全に国民、社会にとって不利益をもたらす存在でしかない。都合が悪ければ、言葉の定義すら閣議で変える。安倍政権こそが反社会勢力にほかならない。
今私達が個人レベルで政治を変えようとする意識を持ち、行動しなければ、本当にこの国は今までのようには暮らせなってしまう。山本太郎の躍進と国民の動きを見ると、今がまさに時代の変わり目、戦後初めて日本が真の国家として独立するターニングポイントであることは間違いない。
国会議員というのは国民の声を届けるものだということを忘れてしまいそうな昨今 与党も野党も党優先になっていやしませんかと気づかせてくれる山本氏。孤軍奮闘し自分の言葉で語るこれこそ議員そのもの。 言葉の一つ一つが嘘偽りのない真実を語ってくれている。 令和新選組を大きく育てるのは 山本氏だけでは無理。今のこの閉塞感 政治に対する不信感。 ニヒルに斜め目線でしかたがないと諦めるのではなく 一人一人の行動で変えていかなくてはと強く思う。
自分にできることはいろいろとあるはず。ボランティアもよし 時間が取れない自分は募金をしている。そしてこの党を大きく我々が育てていかなくては日本はもうおしまいだ。