「ファーストレディ」の安倍昭恵がSNSのインスタグラムに投稿したとんでもない写真が物議を醸している。酒席での1枚なのか、赤ら顔をした上半身裸の男がカメラ目線で写っており、胸のあたりに「↑アキエ 古賀↓」とマジックで書いてある。背景には立派なシャンデリアも写り込んでいる。矢印が何を意味しているのかは不明だが、一般的に若者たちが楽しんでいる「インスタ映え」とはほど遠く、見るからに低俗なものだ。
コメント欄には「下品ですね。何でもかんでもSNSにあげればいいというものではないでしょう。自分のみか、仲間内だけに留めておいた方がいい画像だと思います」「いい加減にしなさいよ。あれ程仲良かった籠池夫妻の境遇を考えろバカ女!」「日本の顔の夫人がこれかよ」「アンタがただの人なら構わんが、国民道連れのバカイメージ発信とか、どんだけ日本人嫌いなんだよ?」等等が書き込まれ、大炎上したことがわかる。既に削除しているものの、この「佐賀の二次会にて」と題して本人が投稿していた写真が1~2日の間で瞬く間に拡散し、半裸男の正体探しを始める者まであらわれたのだった。
「地方活性化の鍵」になるのが「インスタ映え」なのだと安倍晋三が説き、妻が実践している投稿は半裸男である。男が裸になって悪ふざけをしている酒席で「ファーストレディ」が楽しんでいることにも驚かされる。また、こうした写真を不特定多数が見るであろうインスタグラムに投稿する感覚も疑うが、恐らく本人としては笑ってもらえる、あるいは楽しい写真であるという意識にもとづいた行動なのだろう。汚れているという感性や品格を持ち合わせていないことだけは伝わってくるのである。
2017年は、こうした首相界隈の言動に端を発した騒動がうんざりするほど繰り返された1年だった。モリ&カケ疑惑に加えて、お友達ジャーナリストのレイプ事件揉み消し疑惑、スパコン疑惑と次次に疑惑が吹き出し、目を覆いたくなるほど権力の私物化や腐敗を物語る出来事が連続した。綺麗に1年を締めくくりたいと思っていた年の瀬まで半裸男がお騒がせして、本当にいい加減にせいよ! と思っている国民は多いのではないだろうか。「美しい国」の品格や「美」への感覚があの半裸写真にすべて体現されているように思えてならない。
今年の漢字は「北」ではなく、「汚」ではなかったのかと京都・清水寺の住職に聞いてみたい。 武蔵坊五郎