いかなる権威にも屈することのない人民の言論機関

いかなる権威にも屈することのない人民の言論機関

文字サイズ
文字を通常サイズにする文字を大きいサイズにする

フタが吹っ飛んだ壺の中

 壺の蓋が吹っ飛んで抑えが効かなくなったのか、中から反共カルト教団及び自民党の熟成された汚物が出てくる、出てくる。放っておいてもすごい勢いで溢れ出てくるではないか。カルト・ウォッチャーや弁護士たちがスコップでチョロッとかき回すと、これでもかといわんばかりに統一教会と自民党政治家たちとのズブズブな関係が堀り出される始末で、いまさらながら政界汚染の酷さを実感させている。自民党政治家に100人をこえる秘書を送り込んできた等々、指摘されていることはさまざまであるが、相当に入り込んでいることだけは確かなのである。しかし、“臭い物に蓋”をしていたはずが、山上某が蓋をこじ開けたおかげで、こっそりと中で抱き合っていた反共カルト宗教と自民党政治家どもが引きずり出され、公衆の面前に晒されているのである。


 岸田文雄は新内閣発足に際して、統一教会と関係している者は選ばない旨を表明していたにもかかわらず、壺関係閣僚7人が退いたと思ったら、新たに新内閣の閣僚になった者も7人が壺関係者という調子で、政務官その他の役職についた自民党政治家の多くも壺と関係を切り結んでいた者たちが占めた。政界除染は実行されるどころか何も変わってなどいない。むしろ開き直り人事がやられた。


 さらに自民党政調会長という三役ポストに就いた萩生田某も歴史的にこのカルト教団とズブズブだったことが暴露され始め、「未来の首相候補」「清和会の後継者」などといわれる者がいまさら慌てて距離を置こうにも、「家族のような関係」で礼拝日のBBQ大会にジャージ姿(背広ではなくジャージで行けるほどフランクな間柄であることがうかがえる)で駆けつけていた等々を信者側からバラされる有り様である。一部では高村正彦や安倍晋三に成り代わって「統一教会と自民党とをつなぐパイプ役」との呼び声も高いわけで、このまま自民党政調会長が壺の代理人というのでは世間の視線も厳しいものになろう。


 萩生田が知らぬ存ぜぬをやり、「統一教会とは知らなかった」としらばっくれると、逆に突き放された統一教会側からは「あんなに家族みたいな関係だったじゃないですか…」と昵懇(じっこん)だった関係を暴露されるのだから、抱きついたり、抱きつかれたり、絡みついたり、絡みつかれたり、一度反社会的なカルト教団と関係を切り結んだが最後、ふりほどけない縄でがんじがらめにされているようなものなのであろう。統一教会を切り捨てればこれまでの関係を教団側から赤裸々に暴露されて政治生命にキズがつき、かといってズブズブの関係を今後とも壺の中で続けるといっても蓋は吹っ飛んで中身は丸見えであり、衆人環視のなかで同教団への態度が迫られているのである。


 岸田政府は国葬の開催に向けて動き始め、弔意の強制はしないという。しかし、世論は半数以上が国葬の実施には否定的である。既に葬儀は済ませており、韓国のソウルでは実質的な統一教会葬が大々的に執りおこなわれ、もうけられた祭壇でマザームーンが安倍晋三に献花をおこなった。それに加えて国葬をやり、山口県では県民葬までやる予定である。“かまってちゃん”ではあるまいし、いったい何度葬儀するつもりなのだろうかと素朴に思う。統一教会とズブズブだった親玉を送り出すなら、統一教会葬がもっともピッタリであろうし、悲しみに暮れる信者及び自民党員だけでやればいいのだ。


吉田充春      

関連する記事

  • 原発の厄介な排泄物原発の厄介な排泄物  なぜ原発すら建てさせていない山口県が関西電力の使用済み核燃料のゴミ捨て場にされないといけないのか? 「原発の墓場」ならぬ「原発がはき出したゴ […]
  • 世論扇動の武器世論扇動の武器  ドイツやオーストリアの60以上の大学や研究機関が共同声明でX(旧ツイッター)の利用を中止すると表明した。その理由として、Xが右派ポピュリスト […]
  • インドネシアに移住する?インドネシアに移住する?  東南アジア諸国連合(ASEAN)の盟主と目されるインドネシア(人口2億7750万人)で、昨年発足したプラボウォ政権が看板政策として学校給食の […]
  • 「裸の王様」 の1人クーデター「裸の王様」 の1人クーデター  お隣の韓国で尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領がにわかに非常戒厳を宣布して軍事クーデターを企てたものの失敗に終わり、弾劾訴追されることとなった […]
  • 戦後80年、戦争と平和の岐路で正しい世論形成に役割果たす 年頭にあたってのご挨拶戦後80年、戦争と平和の岐路で正しい世論形成に役割果たす 年頭にあたってのご挨拶  2025年の新年を迎えて、読者・支持者の皆様に謹んでご挨拶申し上げます。   ◊       ◊    長周新聞 […]

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。なお、コメントは承認制です。