「性根の腐った奴らをガチで言論でしばきにいく」――。山本太郎の参院東京選挙区への出馬会見をネット越しに見ながら、その理由についてもおおいに納得し、反撃の狼煙が上がったのだと受け止めた。選挙公示までいよいよ1カ月、野党自滅の空気が支配的な政治状況のなかで、“国会の異物”“放送禁止物体”ことれいわ新選組はこれまで以上にフルパワーで連日街頭から訴えを広げている。メディアが存在を黙殺するなら自力で地べたを這いつくばってでも――である。聴衆の熱気も何ら衰えてはいない。演説する候補者本人もだが、街宣隊として裏方で支えるスタッフのみんなもさぞかしお疲れだろうと想像しつつ、しかしこの1カ月は勝負所。彼らに連帯して、全国津々浦々にいる支持者やボランティアのみんなも戦闘開始である。
2019年の参院選から3年、参議院に2人、衆議院に3人の5議席を獲得し、この参院選で仮に5議席獲得できれば政党結成から3年にして10議席という大台に乗り、さらに国会内の異物として存在感を増すことになる。昨年の衆院選でのれいわ新選組の比例得票数は221万票(衆院選はブロック単位で比例の議席が分けられるため3議席獲得)だったが、参院選の全国比例ではおよそ100万票で1議席獲得できることを考えると、300万票まで伸ばせば3議席、400万票まで伸ばせば4議席を比例で獲得でき、さらに選挙区で山本太郎やその他の候補者たちが善戦して当選すればプラスアルファとなる。確たる組織票があるわけでもなし、決して甘くはない選挙において、最大で8議席、最低でも3議席という目標設定も極めて現実的なものなのだろう。
この3年間、「なぜ、れいわ新選組を推しているのか?」と聞かれることもままある。25年のデフレで国民生活は貧困化が露骨なものとなり、一方で新自由主義政策が社会を侵食し、社会的弱者をはじめとしてみなが置き去りにされているもとで、身体を張って抗っている政治勢力が彼らしかいないからだろうか。山本太郎よりも年下とはいえ、ロスジェネ世代としてこの25年来のデフレ(山一証券の破綻が高校生の時だった)に思う事も多々ある。世の中がますますおかしくなっていくことへの危機感も共通する。掲げている政策に共感しているのはもちろんだが、一言でいうと右も左もどうしようもないほど堕落しきった政治状況のなかで、「彼らは本気だから」であろうか。まともな世の中にするためには、支配の枠内で安住しているようなものや欺瞞的勢力は淘汰されて然るべきで、為政者から睨まれることを屁とも思わない肝の据わったガチな政治勢力が必要だと思うからである。スタッフのみんなはじめ同世代が身体を張って立ち上がっているのを目にした以上、連帯して本気の闘いに参戦する――と記者一同心に決めて今日に至る。
比例票の上積み、選挙区での当選――。いずれも決して甘いものではないだろうが、「性根の腐ったヤツらをガチで言論でしばきにいく」をやろうじゃないの!
吉田充春