著者:鎌倉孝夫(経済学博士)
発行:長周新聞社
ブックレット形式 144項 帯付き ISBN 978-4-9909603-1-5 C0033
価格:1,300円+税
支離滅裂なトランプ政策はどこから来るのか―金融資本の寄生性・腐朽の解明を軸に探る。2017年6月初版
トランプ米大統領の評価について、さまざまな言説が流布しているが、著者は「トランプ大統領登場の背景には、新自由主義の展開による労働者・民衆の生活破壊がある(新自由主義経済の破綻)」ことを明確にしている。株価至上主義に行き着いた金融資本の寄生性と腐朽こそが社会の生産力を押しとどめており、世界的規模で噴出する新自由主義・グローバリズムの矛盾はその帰結であることを指摘し、必然的に戦争への傾斜を深める独占資本と世界の勤労人民との対立点を鮮明にしている。
長年にわたって『資本論』研究者として経済学の第一線で発言してきた著者が差し迫った時局に分け入り、新自由主義の本質を全面的体系的に整理だてた入門書ともなっている
〈目次〉
序章 トランプ政権登場をめぐって
第一章 新自由主義の主役ー多国籍金融資本、その本質
序節 ギャンブル経済
第一節 新自由主義の総括
①新自由主義政策導入・展開
②規制緩和・撤廃の狙い
③TPP それをめぐる動向・意図
第二節 多国籍金融資本の本質・特徴
序 Twitterで動かされる企業
①株式会社ー所有と経営の一定の分離
②資本の二重化ー株式は「擬制資本」
③擬制資本によって動かされる経済
第二章 新自由主義は転換するか
序説 新自由主義と暴力
第一節 トランプ大統領「就任演説」から
第二節 経済戦争へ
①TPP離脱、2国間FTA交渉へ
②為替戦争へ
③自動車貿易戦争
第三節 トランプ政権の国内政策
①「金融規制緩和」がもたらすものは
②財政支出拡大、減税
③財政危機ー政府債務拡大ードル体制危機
第三章 アメリカ帝国主義の覇権支配はどうなるか
序説 トランプ大統領の発想
第一節 日米首脳会談ー日米安保同盟強化
①トランプ大統領「議会演説」から
②日米首脳会談合意の内容
③安倍首相の妄想
第二節 トランプ政権は帝国主義覇権支配をやめない
①ドルによる支配をやめない
②政治的、軍事的覇権支配をやめない
終章 総括・展望ー体制の転換・主体の転換
第一節 新自由主義の主役 今日の金融資本の特徴
第二節 新自由主義と暴力・戦争
第三節 展望ー戦争から革命へ
第四節 主体の転換ー目標とする社会の展望
①主体の転換
②目標とする社会 社会主義の基本原理
③社会主義形成・発展の制度的条件
④“万国の労働者団結せよ”の今日的意義
著者プロフィール
鎌倉孝夫(カマクラ タカオ) 1934年東京に生まれる。1961年東京大学大学院経済学研究科博士課程を修了。埼玉大学・東日本国際大学名誉教授。経済学博士。
主な著書
『資本論体系の方法』(日本評論社、1970年)
『スタグフレーション』(河出書房新社、1981年)
『国家論のブロブレマティク』(社会評論社、1990年)
『資本主義の経済理論』(有斐閣、1996年)
『世界経済危機の構造』(長周新聞社、1998年)
『究極の擬制経済』(長周新聞社、1999年)
『株価至上主義経済』(御茶の水書房、2005年)
『“擬制”経済下の人間・人間関係の破壊』(長周新聞社、2008年)
『「資本論」で読む金融・経済危機』(時潮社、2009年)
『資本主義の国家破綻』(長周新聞社、2011年)
『帝国主義支配を平和だという倒錯』(社会評論社、2015年)
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