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沖縄県民投票求める署名 8万人に到達の見込み

スーパー前で署名に応じる県民(11日)

 沖縄県名護市辺野古の米軍新基地建設の是非を問う県民投票の実現に向けて、「辺野古」県民投票の会(元山仁士郎代表)は、23日に県民投票条例の制定を直接請求するために必要な署名を集める最後の署名活動をおこなった。最終日は那覇市のパレットくもじ前広場で署名活動がおこなわれ、多くの市民が足を止め署名していった。

 

 これまでにみずからが集めた署名簿を何十冊と持ってくる市民や「どこに行けば署名ができるのかがわからず、ようやく署名ができた」と話す市民など、「県民投票によって沖縄県民の意志を示そう」という呼びかけに対し大きな反響が寄せられている。

 

 5月23日から開始された署名活動は、22日午後9時段階で県内有権者の5・69%にあたる6万5926筆が寄せられ、条例を直接請求できる法定数の2%(2万3000筆)を大きく上回った。1996年の米軍基地の整理縮小などを問う県民投票と比べると1・9倍増加している。最終日に寄せられた署名も数多くあり、最終的に8万筆に達する見込みだという。

 

 今後署名簿を回収し、来週には各市町村の選挙管理委員会に署名簿を提出する。同選管が20日間かけて署名の有効・無効を審査し、有権者の50分の1に達していれば県民投票条例を知事に請求できる。

 

 署名活動のなかでは、高校生が署名を集めて事務所に持ってくるなど、若い世代のなかでこれまで避けられていた米軍基地問題に対しての関心が深まっていることが特徴になっているという。署名活動のなかでは中心を担ってきた大学生などが、離島を含む沖縄県内各地を回り、討論会や勉強会、そしてさまざまな住民の意見を学んできた。元山代表は「出発は困難だったが署名活動をとりくむなかでたくさんの県民から反応が返ってきた。署名をやって本当によかった」と話している。

 

 沖縄防衛局は来月17日にも土砂の投入をおこない、本格的な工事に着手すると県に通知している。それに対し翁長県知事も埋立許可の撤回に踏み込む姿勢を見せているが、翁長知事が埋立許可の撤回に踏み切った場合、政府は県を相手取り撤回の正当性を争う代執行訴訟を起こす構えである。そのため辺野古基地問題は再び法廷闘争へと持ち込まれる。県民投票によって沖縄県民の基地反対の総意を突きつけ、同時に年末の県知事選を迎え撃とうと世論が高揚している。

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