こんなに低調で街の友人知人たちの多くが冷め切った下関市長選は見たことがないが、それはさておいて、「アイツ(前田晋太郎)って、いったいどれだけ報酬もらってんの?」と知人に聞かれたので調べてみた。前田晋太郎が40歳で市長になり、1期目の任期が終わる44歳までにおよそいくら稼いだのか? に興味があるのだそうだ。野球選手の年俸への覗き見趣味と同じようなものだろうか、選挙が完全なる消化試合に終わりそうななかで、せめて同年代としてそのくらいは知っておきたいとのことであった。
そこで調べたところ、市条例で定められた月額報酬は106万円なので、12カ月分の合計が1272万円。加えて昨年支給された夏と冬のボーナスの合計が566万円。これらをひっくるめると年収としては1838万円也。これを4年間に換算すると、7352万円となった。しかしそれだけに止まらない。市長になると1期ごとに3000万円の退職手当が別途支給される仕組みがあり、4年で1億円超を稼いだことがわかる。これを年収換算にすれば、およそ2600万円クラスということになろうか。公式に支給される金額だけ見ても、すごいのである。それにプラスアルファなんて世界を想像してみると、大学町にある元市長の豪邸なんてのも「なるほどね」とつい思ってしまうのである。
送り迎えは運転手つきの公用車。夜飲み会に行けば帰りは公用タクシーチケットが支給され、「あっ、美ら海水族館を見に行きたいな」と思えば「水族館の視察」なんて銘打って沖縄旅行をすることだってできる。韓国に行きたいなと思えば、「釜山が姉妹都市」であることを理由に何泊かの旅行を組むことも可能だ。ブラジルのサンパウロだって、トルコのイスタンブールだって姉妹都市だし、そうやって海外旅行にばかり明け暮れていたのが市長をしていたこともあった。
さて、市長選の投開票は迫っている。前田晋太郎の4年間は1億円の働きにふさわしいものだったのだろうか。その評価が得票となってあらわれるのであろう。