桜を見る会をめぐる疑惑がにわかに浮上し、国会では野党が徹底追及の構えを見せているが、「ちょっと待て」と思うこともある。なぜか? 一方の水面下では今国会の最重要問題ともいえる日米貿易協定の国会承認議案が動いており、メディアも野党もまるで国民世論を喚起するような努力をせず、安倍晋三の私物化疑惑を隠れ蓑にして開けて通そうとしているように見えるからだ。13日の外務委員会の後、自民、立憲民主、国民民主の三党の国対委員長は会談し、15日の外務委員会で採決し、19日には衆院本会議で採決することで合意するなど、トントン拍子で承認に持ち込もうとしている。交渉内容すら判然とせず、まともな審議すらないにもかかわらず。
桜を見る会をめぐる問題は、確かに疎かにしてはならない。権力の腐敗、私物化の問題としておおいに追及するべきである。しかし同時に、そちらばかりに世間一般の目を釘付けにしておいて、日米貿易協定の国会承認という重大事項についてノーガードで開けて通すというのでは、野党なるものも含めて、世間の目を欺くイカサマの茶番に加担しているのではないかと思わざるをえないのである。これはなにも、桜を見る会の問題は些末であるといっているのではない。そればかりに全メディアが熱を上げてかき消さんばかりの勢いを見せ、日米貿易協定についてシレッとスルーしていることに違和感を感じないわけにはいかないのである。モリカケしかり、いつも私物化騒動の陰に隠れて重要法案が国会審議においてまともな審議もなく採決され、国会が終わればそれらの私物化問題についても下火になっていく――このくり返しである。フェイクや欺しが明確に働いているのだ。安倍政治がどうしようもないくらい私物化に境界線がなく、腐敗堕落していることをわかっているからこそみんなが憤り、視線は「また私物化しやがって」と感情的なものも含めて向いていく。それを政権批判勢力の一時のオカズにさせておいて、肝心要の日本社会の将来を揺るがすような案件をスッと通していく作戦に思えてならないのである。
安倍自民といえばTPP反対を叫んだ総選挙によって政権与党の座に返り咲き、その後はさっさとTPPに参加し、さらに米国が離脱すると「米国との二国間FTAは絶対におこなわない」といっていたのが、いつの間にか「FTAではなくTAGなのだ」などと欺瞞してFTA交渉を始め、ついに国会でその承認が求められている。1月1日に発効し、米大統領選に挑むトランプに花を持たせるために大急ぎなのだ。この数日は重要局面であり、桜騒動はなんなら二の次でもよいくらいである。目くらましに乗せられるわけにはいかない。
腐敗堕落した自民党もさることながら、批判勢力のような顔をしながら、「数の力で押し切られた…」などといって悔しそうな素振りだけしてみせる野党なるものの欺瞞も、そろそろいい加減にせいと思う。日程に合意して採決に参加し、多勢に無勢で「仕方なし…」までがおそらく台本なのだろう。アメリカが1月1日発効をなにがなんでも強行したいという意向があるため、逆らいきらないのである。
本気で国民のためにたたかう政治勢力が台頭し、予定調和と馴れ合いの欺瞞政治をぶっ壊していかない限り、国会に生命力などない。体制内ですっかり飼い慣らされた野党とでもいおうか、永遠に批判勢力としてのポジションに安住してガス抜き役をこなし、おかげで風化もしつつメシを食っている体質なども含めて、批判すべき点ははっきりと批判しなければ次の展望にはつながらない。目くらましをする人人の配役についても、しっかりと見極めなければならないように思う。 吉田充春
私も、太郎さんの東北ツアーの動画を見ていて、太郎さんが「桜を見る会よりも大事な問題がー」というような意味の前置きでFTA に話題を移されたとき、ヒヤッと背筋が冷たくなる思いがしました。評論家の中野剛志さんが、TVで激しい口調で「FTAにより日本の何もかもがアメリカに奪われるのだ」と言っておられるのをやはり動画で見ました。「野党はテーブルの下で与党と握手している」という太郎さんの言葉を思い出しました。「桜を見る会」に国民の非難を集中させている間に、もっと大きな恐ろしいものが進行中なのですね。誰が国民を裏切るか、しっかり見届けないといけませんね。れいわによる政権交代しか 私たちの生き残ることができる道はありません。
「俳優の沢尻エリカ容疑者(33)を麻薬取締法違反容疑で逮捕」ですって、
ワイドショーやニュースは、全面取り上げることでしょうね。
「桜を見る会」の目眩ましですね、怖ろしい!
太郎さん「罠」に気を付けて!!